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演歌の虫 山口洋子 良質な短編が四作おさまった傑作。

良質な短編が四作おさまった傑作。

人間の悲哀やなまぐさい欲望が巧みな筆で描きだされている。作者の嗜好を表したものなのか、いずれも不倫や浮気がテーマ、もしくは発端となっているのは興味深い。

直木賞を受賞した表題作である演歌の虫の出来はあたま一つ飛びぬけていて、ディレクターの”室さん”の造型と物語のしめ方は特に素晴らしかった。

四十年ほど前の作品ではあるが、古さよりも男女の性愛の普遍性を強く感じた。