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ポニー・テールは、ふり向かない 喜多嶋隆 これぞ八十年代なタイトル

ドラムスティックを振り回すロコガールの青春音楽小説。

傷害で収監された十五歳の主人公が刑期を終え、出所する場面から話は始まる。主役が若い女の子なのにボーカルではなく、ドラム担当なのが新鮮だ。腕利きのメンバーを集めていく過程はそれぞれエピソードが盛り込まれ、全員が何がしかを喪失し、バンドへ加入していく。

脂ぎった悪漢どもをドラムスティックで叩きのめすバイオレンスな展開が頻繁にあるが、傷害罪にすら問われずトラブルが収束していく様は、暴れるだけ暴れて印籠を見せびらかすあの先の副将軍の老人とその一座のようだ。