4TEEN 石田衣良 作者の傀儡と化した主役を配して、適当にエピソードを羅列しただけ

和洋、時代を問わず、青春小説は好きなジャンルだ。失われた過去への憧憬や、登場人物を同一視して楽しむ以外のほかに、魅力的なキャラクタと出会える機会が他の多いからだ。残念ながら、今作は直木賞を受賞した作品とは思えないほど質が低いものだった。作者の傀儡と化した主役を配して、適当にエピソードを羅列しただけにしか思えなかった。誰もが通る道だからこそ、青春小説にはリアリティと説得力が必要なのに、この作品からは大人である作者の都合でしか書かれていなかった。