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無印失恋物語 群ようこ 失恋とあっても悲壮感はまるでない

タイトルに失恋とあっても悲壮感はまるでない。それはこの本がエンタメとしての笑いを提供するスタイルで書かれているからだ。共感もあるかもしれない。しかし、作品の根底に流れているのは、やはり笑いだ。だいたいは周囲の人の失恋話を語り手がちょっとシニカルな視点で眺めている。読んだ人が「いるいる」とニヤつく顔が目に浮かぶようで、作者の狙いどころはこの辺にあるんだろうな、と読みながらに思った。感慨深かったのはふわふわの服を着た女の子と付き合う大学生の話だ。呆気なく終わったラストの続きをふと想像してしまった。