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那覇心中 梶山季之 タイトル作は二十三歳と七十歳のおばあさんとのおぞましい恋を描いた怪作

いずれもストレートに心中事件を扱い、狂言回しが関係者を訪ねてミステリーよろしく死因や動機が判明するプロット。  那覇心中は二十三歳と七十歳のおばあさんとのおぞましい恋を描いた怪作。スワッピング心中はショッキングな死体の有様に黒い笑いがもれる。  小説の白眉はケロイド心中だ。兄妹の性愛が描かれたフィクションではお馴染みのテーマではあるが、両親と妹が被爆者とくれば話はより陰惨な方向へ傾く。  性に溺れる妹と、苦悩する兄が生々しい筆致で書き出され、読むものにインパクトを与える。