フーコー入門 中山元

また同じ轍を踏んでしまった。もちろん確信的にだ。どの哲学書でもそうだが、読んでいる時は作者の思想や論理をある程度理解している気になってはいる。しかし、本を閉じ、さあ何が書かれていたか思いだしてみようじゃないかと頑張った瞬間、まるで急性の健忘症にかかったのように内容が記憶からきれいに消し飛んでしまっている現実がある。おそるおそるページを開いてみれば、確かにそこには私が読んだはずの文章が書かれているというのに。