シグルイ - 原作:南條範夫・作画山口貴由 武士道を描いた漫画の最高峰のひとつ

 濃い。とにかく濃い。表紙だけでも十分濃い。鯉と盃をバリバリ食べる岩本虎眼先生ひとりだけでも超濃厚だ。

 南條範夫の小説、駿河城御前試合の第一試合である藤木源之助と伊良子清玄の対決を下敷に、作画の山口貴由が独自の見解とストーリーをふんだんに追加注入した内臓まる見えの復讐譚。

 駿河城御前試合を漫画化した作品は他にあれど、シグルイの後に読んでしまうとどれも糖尿病患者の病院食のような薄味に感じてしまう。それは、山口貴由の描きこまれた濃密な画力以外にも、美しい構図と間の取り方、頻繁に挿入される雅趣なナレーションによるところが大きい。岩本虎眼先生のラストバトルの描写は、スプラッター映画以上の狂気と血糊が炸裂しているというのに、同時に風流と文学色までもが顕在するという離れ業。こういう作品が作れる人の頭のなかは一体どうなっているのだろう?

 

なお、アニメ化もされている。

期待していなかったので今の今まで未見でいたが、これは面白そうだ。

なぜかBGMがTOOL。

 

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