kid606 - GQ on the EQ++ ノイズとグリッチにオリエンタル

八十年代のジャパニメーション風の女の子をジャケットにあしらったアルバム。キャラクターに元ネタがあるのかも、イラストレーターの名前も不明。

アニメの女の子を表紙にするのは、秋葉系かゲーマー出身のアーティストであれば珍しくないだろう。しかし、kid606ベネズエラ出身のガイジンである。

ガイジンがこのような選択をする場合、本気のotakuである可能性が非常に高い。AKIRA甲殻機動隊が海外で受けている背景には、サイバネティックスとオリエンタルな世界の融合があり、きっと彼らには日本人が感じるよりもずっとセンシブルに響いているのだろう。

そういえば、ニューロマンサーもチバ・シティから物語ははじまっていたな。ブレードランナーは香港だっけ、知らないや。


アルバムは、一曲目からグリッチかつノイジーな電子音が走り、変容しながら飛び散っていく。一般の音楽趣味の人にとってはhard to listenな音だろう。

それでも、過激なことをやっていても人気があるアーティストの常として、ある程度の甘さや取っ掛かりの良さがアルバムには用意されている。深海を漂う心地よき旋律があれば、曲によっては東洋音階のつたないメロディまで出てくるといったふうに……

聴いていてふと思った。

二〇一六年現在にこのアルバムを聴く必要はあるだろうか、と。

 

もっとエクスペリメンタルで快感指数の高い曲をついつい思い起こしてしまうのだ。キッド606は自分にとって特別なアーティストでも好きなアーティストでもないので余計にそう感じてしまうのだな。

 

この曲だけは時々聴きたくなる

www.youtube.com